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オリエンテーション ~Maternal & Child Health編~

今週後半は、ずっとMaternal & Child Health(母子保健)のオリエンテーションでした。
今日の担当者はビクトリアおばあちゃんという、配属先でトップ3に入る癒し系な方で、終始うきうきでした。

ガーナの乳児死亡率は世界でも51位と、それほど高くはないところにいるのですが(1000人中51人死亡:2010年WHO統計。ちなみに日本は178位、1000人中3人死亡)、ガーナ内でたてている目標指数には、まだまだ到達できていない現実があります。

今日のオリエンテーションで、まざまざとその現実が分かりました。

理由その1:医者・看護婦・助産師の圧倒的な不足
医者は、各群に1人いるかいないかくらいです。9つあるうち、5つの群に5人の医者しかいないんです。もちろん、助産師も相当少ないとのこと。

「なんでこんなに少ないかって、みんな都市に行くのよ。都市はプライベート・ホスピタルもあるし、給料もいいの。それに比べて、ここは僻地だしパブリック・ホスピタルの給料少ないところしか働き口がないから・・・。」
だから、せっかく看護師さんを助産師学校に州の補助金で出しても、都市に逃走してしまう人もいるらしい。


理由その2:医療機関のアクセスの遠さ

アッパーイーストは僻地のうえ、なかなか医療機関に行くまでも大変です。
どれだけ大変かって、一番僻地の場所で、最寄の病院に行くまでで最長6日待たないと行けないそう。なぜかって、交通機関が全くなく、6日に1度来る乗合タクシーがやっとこさ来る現状があるからです。「ロバタクシーはあるんだけど(ロバが荷台を引いてとことこ走るのです)、それじゃ勿論遅いし、道も悪いから妊婦さんによくないのよ。」

こういう状況を鑑みて、医療アクセスのギャップを埋めようというのが2011年の保健局の大目標なのですが、アッパーイーストではパブリック・ヘルスワーカーと呼ばれる人が、妊婦さんから電話を受けて、訪問して体調をみたり、お産の補助をするそうです。配属先には海外からの大学や援助機関も入って、携帯電話サービスの普及促進を補助しています。それでも、やっぱり重篤な患者さん・妊婦さんがいると、遠い病院のアクセスが困難と振り出しに戻るという、悩ましい現実があります。


理由その3:啓発活動をもっと進める必要があり
人的不足やアクセスの限度はあるのですが、まずは妊婦さんや小さなお子さんを持った人たちが、病院や医療機関に通うよう意識を持つことがなにより重要です。機会があることすら知らないことほど、やるせないことはない。医療現場は遠いけど、自分で解決するより、やっぱり一度は医療機関に行く!という発想を持つことが重要です。

ところで、アッパーイーストの事例ではないのですが、別の州では、とある難産という切迫した状況の中、医者の免許を持ってない人が、「じゃあ、俺がやるしかない!」って、いきなし帝王切開。子供を取り出したものの、感染症か出血多量で、母子ともに亡くなってしまったそうです。ほんと、この話聞いたときは、切なさよりも驚きだった。そんなこと、ありえんのか!?

あと、アッパーイーストでも近くにコミュニティ用の医療機関があるにも関わらず、気を失った赤子を死んでいると誤解して、生きたまま土葬してしまった例もあり、ほんとに医療機関が彼らの意識の中にどれだけ遠いのか分かります。

ちなみに、この州では5つの現地語があるうえ、現地の方々は英語の読み書きもできないので、どうやって啓発すんだろうと、出版社あがりの私は考えていたのですが、アッパーイーストでは英語と5つの現地語を使ってラジオで啓発しているそう。なーるほど!!出版の知識役にたたねーーー・・・と、感動と無力感を軽く味わいました。


***
こんな3重苦があるのがアッパーイースト州。そしてその中で一番ひどい郡はどこなの??と、聞いてみたところ、ブルキナファソとトーゴの国境に挟まれているボクー郡らしい。一番僻地なわけです。そしてさらに紛争地区でもあった場所なので、JICAでも一般渡航・業務渡航ともに禁止地域です。日本人は立ち入ることさえできないのです。ほんとなんにもできねーーー・・・。さらに無力感。

そんなわけで、今日のオリエンテーションも無事終わりました。
お分かりのように、日本の保健事情と大分違いますね。でも、健康増進計画の内容や、健康促進に係るイベントなど、日本でも財政に苦しむ地方自治体が工夫して啓発している事例も沢山あります。前職の部署でも、出版だけでなく、色んな啓発活動も学べていたので、できるものは本当に活用したいです。
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